多摩センターには何がある? 多摩センター駅周辺の街の様子

多摩ニュータウン

多摩ニュータウンの都市センターとして位置づけられている多摩センターは、多摩市の中核都市です。

街びらきが行われた昭和40年代には、多摩センター駅から南へ延びるパルテノン大通りに商業施設やレジャー施設が建設され、さらに平成2年には、多摩センターにサンリオピューロランドがオープンしたことで、多摩市民はもちろ、市外からもたくさんの観光客が訪れ、街は賑わいました。

しかし、多摩市の人口は平成2年を境に横ばいとなり、かつ、多摩ニュータウンの街びらき当時に多摩センターへ移り住んできた人たちの高齢化によって、駅前の商業施設やホテルが相次いで撤退。

多摩センター駅の周辺は、衰退の危機に直面しています。

多摩センター駅

多摩センターには、京王線相模原線、小田急多摩線、多摩都市モノレールの3路線が乗り入れをしています。

1974年に京王線相模原線、1975年に小田急多摩線の駅が開業しました。

京王多摩センター駅の1日の乗降客数は74,500人 (2022年度)

京王線では府中駅に次いで五番目に利用者が多い駅です。

一方、小田急多摩センター駅の乗降客数は37,300人。(2021年度)

開業日が1年しか変わらないのに、京王と小田急で、乗降客数が二倍ものも差ができてしまった理由は、駅開業時の双方の思惑にあります。

京王は新宿駅への利便性を考え、駅の開業時から多摩センターと新宿間の直通列車を運行したのですが、小田急は、町田駅の利用者が減少することを危惧し、新百合ヶ丘駅からの乗り換えにしてしまったことが影響しています。

現在では小田急も新宿からの直通運転を行っていますが、時すでに遅しで、京王線との差は縮まることはありませんでした。

2000年に開業した多摩都市モノレールの多摩センター駅。

多摩都市モノレールの駅名は、計画時は多摩中央駅でしたが、京王線と小田急線の駅名に、それぞれ京王、小田急と付いたため、多摩都市モノレールは多摩センター駅になりました。

多摩センター駅の1日の乗降客数は9,800人です。

多摩センターには何がある?

多摩センター駅の南側にある施設をご紹介します。

1.バスセンター

南口のバスセンターからは、帝京大、中央大、恵泉女学園へのバスが出ていますので、朝夕は学生の姿を多く見かけます。

しかし日中は、ベンチでバスを待っている人の9割が、落合方面の団地に住んでいる高齢者です。

2.パルテノン大通り

多摩センター駅からパルテノン多摩まで延びているパルテノン大通りは、多摩センターのメインストリート。

クリスマスの時期を含めた毎年冬に開催される「多摩センターイルミネーション」は、多摩センター駅から多摩中央公園にかけて続く「パルテノン大通り」に約40万球の電球が飾り付けれ、多摩センター駅前における一大イベントとして定着しています。

大通りの両側には商業施設が建ち並んでいますが、出退店やテナントの入れ替わりが激しく、そごう、三越、ヤマダ電機、小田急カリヨン館、大塚家具などが撤退しました。

理由は、家電や洋服、家具などを買わない高齢者が増え、売り上げが減少したためです。

3.マグレブEAST

多摩センター駅に最も近い場所にある商業施設 マグレブEAST。

以前この場所には、小田急グループの多摩カリヨン館があったのですが、経営が譲渡され、2015年に現在のマグレブとしてリニューアルオープンしました。

4.京王プラザホテル

1990年に開業した京王プラザホテルは、2023年1月15日に閉館しました。

ホテルの跡地には、分譲マンションと商業施設で構成される複合ビルが2025年に竣工します。

5.丘の上プラザ

イトーヨーカドーが核テナントとして入っている丘の上プラザ。

屋上には庭園があります。

6.ココリア多摩センター

多摩そごうをはじめ、三越や大塚家具があった場所に2011年にオープンしたココリア多摩センター。

ココリアは、商業施設と併せて、働きながら子育てをする女性のためのコワーキングスペースや、保育施設も完備しています。

7.丘の上パティオ

丘の上パティオの2階には1,700席の座席を有しているイオンシネマ多摩センターが入っています。

イオンシネマでは、子供向けのアニメやドラマなど、親子で楽しめる映画も上映されています。

8.サンリオピューロランド

1990年にオープンしたサンリオピューロランドは、日本初の屋内テーマパークです。

ピューロランドも、多摩センターの高齢化の波にのまれそうになりましたが、外国人や、ファミリー受けする企画を発信し、広域からの集客に成功。

2018年度の入場者数は219万人で、全国にあるテーマパークの中で、5番目に入場者数が多い施設です。

9.ハローキティストリート

イトーヨーカドーからサンリオピューロランドへと続く、ハローキティストリート。

通り沿いには幼児向けの塾、ゲームセンター、飲食店が立ち並んでいるので、親子の姿を多く見かけます。

10.ベネッセコーポレーション

幼児教育や子育て、受験など、教育と生活に特化した出版事業を行っている、ベネッセコーポレーションの東京本部です。

高さ112mのビルの最上階には、ベネッセスタードームという名前のプラネタリウムがあります。

11.パルテノン多摩

2022年にリニューアルオープンしたパルテノン多摩。

正式名称は多摩市立複合文化施設ですが、建物がギリシャのパルテノン宮殿に似ているため、パルテノン多摩の愛称で呼ばれています。

12.多摩中央公園

多摩市民の憩いの場所として親しまれている多摩中央公園。

開園から30年が経過し、施設の老朽化が目立ってきましたので施設の工事や図書館の新設などの工事を行い、2025年にリニューアルオープンを予定しています。

多摩センター駅北口

多摩センター駅の北側は、ラーメン屋、焼き肉屋、居酒屋が軒を連ねている程度で、商業施設はありません。

多摩ニュータウンが開発される前から、農業や林業を営んでいた人が多く暮らしていたため、現在も、ほとんど未開発のままになっています。

乞田川

多摩センター駅と多摩ニュータウン通りの間を流れる乞田川。

多摩センターの開発は、この乞田川の改修工事から始まりました。

乞田川の川沿いには桜並木が整備されていて、多摩市のお花見の名所になっています。