杉並区と世田谷区にまたがる下高井戸は、江戸時代に宿場町として賑わった歴史ある街です。
街中を走る路面電車と世田谷線の踏切。
下高井戸駅前市場やガード下の横丁など、昭和のドラマに出てくるような風景が広がる下高井戸は、23区内なのに、昭和のレトロ感がたっぷりと残っています。
この記事では下高井戸駅周辺の見どころをご紹介しますので、観光や街歩きの参考にしてください。
下高井戸駅
下高井戸駅には、京王線と世田谷線の2路線が乗り入れをしています。
京王線 下高井戸駅
京王線の下高井戸駅の一日の乗降客数は32,000人で、京王線の駅では、つつじヶ丘駅、八幡山駅とほぼ同数です。
下高井戸駅は急カーブになっているためスピードを出すことができず、駅の通過時には時速60キロの速度制限が設定されています。
また、地面と同じ高さにある地上駅のため、駅の周辺には踏切が多いのですが、京王電鉄では、笹塚駅から仙川駅の区間の連続立体交差事業を進めていますので、まもなく下高井戸駅も高架駅となる予定です。
世田谷線 下高井戸駅
大正14年に玉川電気鉄道として開業した世田谷線。
下高井戸と三軒茶屋を結ぶ世田谷線は、道路の上を走行する軌道線のため踏切が何か所にもあります。
駅には切符売り場はなく、運賃はバスと同じように車内にある運賃箱へお金を支払います。
下高井戸の商店街と横丁
下高井戸駅周辺の商店街と横丁をご紹介します。
1.下高井戸商店街
下高井戸商店街は、大正12年に発生した関東大震災のあと、生鮮食料品店が集まり、商店街として形成されていったそうで、現在、225店舗が営業しています。
大きなスーパーは西友のみで、あとは、生鮮品を扱う個人商店がぎっしりと並ぶ下高井戸商店街は、地元民のための買い物ストリートです。
荷物の一時預かりサービスや、お店の情報を提供している「しもたかステーション」は、下高井戸商店街の事務所になっています。
2.下高井戸駅前市場
昭和31年に建設された下高井戸駅前市場は、下高井戸の歴史的文化遺産ともいえる場所です。
魚屋、生鮮品、惣菜店など13店舗が軒を連ねる下高井戸駅前市場は、長い間、下高井戸の住民に親しまれてきたのですが、残念ながら2024年3月をもって閉鎖されることが決まっています。
3.青物横丁
下高井戸商店街の北側にも、買い物横丁、青物横丁、レンガ通りなど、八百屋、肉屋、魚屋、惣菜を扱うお店が軒を連ねる横丁があります。
4.玉電通り
世田谷線に沿って南にのびる玉電通りは、世田谷線の前身である玉川電気鉄道の愛称が付けられています。
路面電車が間近に見れる玉電通りは、電車好きの子どもや路面電車マニアにはおすすめの場所です。
5.日大大通り
下高井戸駅の西口から日大の文理学部キャンパスへ続く日大大通り。
日大へは距離で言うと桜上水駅の方が近いのですが、下高井戸駅から通学する学生の方が多いようです。
6.赤松公園通り
日大大通りから赤松公園へ続く公園通り。
200mほどの商店街には、個人商店が軒を連ねています。
下高井戸の名所
下高井戸シネマ
昭和30年代にオープンした下高井戸シネマは、下高井戸で唯一の映画館です。
一時は閉館の危機にさらされましたが、存続を望む地元の人たちに支えられ営業を続けています。
菅原神社
その昔、この場所に寺小屋があったことから、学問の神様、菅原道真が祀られている菅原神社。
住宅街の一角にある菅原神社は梅の名所としても有名で、せたがや百景に選定されています。
玉川上水と神田川
甲州街道の北側には、江戸時代、羽村から四谷まで飲料水を供給していた玉川上水と神田川が流れています。
暗渠となった玉川上水の上には遊歩道と公園が整備されています。
下高井戸の公園
赤松公園
世田谷線の電車を眺めることができる世田谷公園は、平成30年にリューアルされた世田谷区立公園です。
砂場や遊具が設置されている赤松公園は、下高井戸の子どもたちの遊び場になっています。
おおぞら公園
2017年に開園した下高井戸おおぞら公園は、東京電力のグランドの跡地を利用して整備された杉並区立公園です。
平坦で周辺には視界を遮る建物や樹木がありませんので、とても見晴らしが良いのが特徴です。