荻窪は戦後の闇市から栄えた商店街や飲み屋街が連なる繁華街です。
一方で荻窪は、大正末期から昭和初期にかけては、別荘地として利用されていた歴史ある住宅街でもあります。
この記事では、昔ながらの商店街から閑静な高級住宅街まで、荻窪の街の様子をご紹介します。
荻窪駅
荻窪駅にはJR中央線と東京メトロ丸の内線が乗り入れをしています。
JR荻窪駅の一日の乗車人数は7万人で、中央線では、立川、中野、吉祥寺、国分寺、三鷹に次いで6番目に利用者が多い駅です。
荻窪駅は杉並区内のJRの駅の中で唯一の地上駅です。
23区内の地下鉄の駅では最西端にある丸の内線の荻窪駅。
JRとの乗り継ぎをする利用者が多く、丸の内線の荻窪駅も、1日の乗降客数はJRとほぼ同じ7万人です。
荻窪の商店街
戦後、闇市で栄えた荻窪駅北口には終戦直後から営業をしている個人商店が連なる商店街がたくさんあります。
また、荻窪ラーメンをはじめ、やきとり、ホルモン焼きなど庶民的な飲食店が多いのも北口の特徴です。
荻窪タウンセブン
1981年にオープンした荻窪タウンセブン。
地下1階地上8階建てのタウンセブンも、戦後この辺りにあった闇市で商売をしていたお店を、ひとつに束ねて商店街にしたのが始まりです。
ハクサンタウンズ
ハクサンタウンズと呼ばれている白山通り商店街。
ボーリング場、バッティングセンター、スーパー銭湯が建ち並ぶハクサンタウンズには、昔は映画館もあり、荻窪の遊びのメッカだったそうです。
昭和の雰囲気が漂う昔ながらの商店街ですが、ハクサンタウンズは荻窪駅の北側の商店街の中では最も賑わいがあります。
北口駅前商店街
昭和の雰囲気が漂う北口駅前商店街は、戦後の闇市にできたバラックがルーツです。
50メートルほどのアーケードにはコンビニもスーパーもなく、ちょっとマニアックなお店も軒を連ねています。
荻窪銀座商店街
ラーメン、カレー、ホルモン焼きなど飲食店が建ち並ぶ荻窪銀座商店街。
かつて荻窪銀座商店街の近くには、荻窪駅の南側と北側をつなぐ大踏切があり、この辺りは踏切を渡って往来する人で賑わっていたそうですが、1966年に踏切が廃止され地下トンネルになったため、かつての賑わいは失われてしまいました。
春木屋
青梅街道沿いはラーメンの激戦区になっていますが、中でも昭和24年創業の春木屋は荻窪ラーメンの老舗として人気があります。
ことぶき通り商店街
青梅街道の北側にあることぶき通り商店街。
少し寂れた印象の商店街ですが、古本屋やたばこ屋に交じって地元民に人気があるカフェやスイーツ店なども軒を連ねる、荻窪の穴場の商店街です。
教会通り商店街
青梅街道を渡った先にある教会通り商店街。
青梅街道から天沼教会へと続く教会通り商店街は荻窪で唯一、ちょっとモダンな雰囲気があるストリートです。
八百屋やクリーニング店など、地元民のためのお店に交じって、おしゃれな雑貨屋や若い女性に人気があるラーメン店が点在している教会通り商店街は、荻窪観光におすすめの場所です。
函館塩ラーメンの五稜郭。ラーメンとかき氷を提供しているねいろ屋。
80種類のハチミツが取り揃えられているラベイユなど、教会通り商店街には、20代30代の人たちに人気があるお店が軒を連ねています。
南口仲通り商店街
南口駅前から善福寺川まで延びている南口仲通り商店街には、食料品と日用品を扱うお店を中心に87店舗が軒を連ねています。
商店街の東側には居酒屋、バー、パチンコ、ホテルが軒を連ねている路地が巡っています。
荻窪の高級住宅街
荻窪はかつて、西の鎌倉 東の荻窪と称され、大正から昭和初期には、作家 芸術家 音楽家など、名だたる文化人が暮らしていました。
大田黒公園、角川庭園、与謝野公園がある駅の南側は、駅前の雰囲気とは異なる閑静な住宅地が広がっています。
角川庭園
2009年に開園した杉並区立角川庭園は、角川書店の創設者の邸宅を整備した庭園です。
住宅地の中にありますので場所が少しわかりづらいのですが、荻窪のお散歩なら、ぜひ立ち寄りたい場所です。
西郊ロッヂング
昭和6年に高級下宿として建設された西郊ロッヂング。
歴史的建造物はその後料理旅館を経て、現在は貸事務所として営業を続けています。
大田黒公園
音楽評論家の大田黒元雄の屋敷跡を整備し、昭和56年に開園した大田黒公園。
園内には樹齢100年を超えるイチョウ並木を始め、ケヤキやアカマツなどの巨木が茂り、木々が紅葉する11月には遠方からも紅葉狩りの行楽客が訪れるほど人気の庭園です。
読書の森公園
図書館が併設されている読書の森公園。
2006年に開園した読書の森公園は、草地の広場と小川が配されていて、周辺の子どもたちの遊び場になっています。